ArtとかIDEO社とかが題名にある本のため、クリエイター系のための本と思ってしまうか
もしれないが、あらゆる人にお勧めの本である。
製品やアイデアについて人にたずねるだけ、顧客の身になって考えるだけでは不十分であ
る、自分自身の目と耳で物事を見聞きすることが重要。名詞でなく動詞で考える。究極の
ブレインストーミング。予想外のことを予想する。などなど、非常に目から鱗な話が盛り
沢山。真に使いやすいデザインを生み出す方法というのは、ソフト開発にも適用できるも
のが数多くある。
また、どういった職場が良いかなどにも触れられていて、ここら辺はデマルコ氏のピープ
ルウェアなんかにも通ずるものがある。
あらゆる人にお勧めであるが、どういったものが良い製品であるか、どうやったら良い製
品が作れるのか、といったことを考えているもの作りに携わっている人に特におすすめ。
イノベーションというのは決っして天才だけのものではない、ということを認識できると
思う。
この本を読んで、自分は本気でIDEO社に就職したい、もしくは、自分の会社をこのような
会社にしてやる、と本気で思った。まずは自分のいる部署から働きかけていきたいと思う。
こういったものに知り合いの名前を発見すると、おめでとう、と思う反面、自分は何をやっ
ているんだろう、とも思う。今の自分じゃまだまだ駄目すぎる。学生時代の怠惰な生活が
悔やまれる。
一緒に勉強会をしている人達は優秀な人が多いので、勉強会の一つの目的に、こういった
ものに応募する、というのを掲げてみるのも良いかもしれない。まあこんな大規模なもの
じゃなくても、なにかしらOpen Sourceな活動として貢献できるプロジェクトを作ってみ
ることを目標にしてみるか。他の人と実力差がありすぎるため、今は貢献できないだろう
が、なんとかしがみついていきたい。
似たような名前なのに違う。
タカラとダイヤモンド社、デザイナーの深澤直人のコラボレーションによるブランド。
深澤直人ってのは、無印の換気扇みたいな壁掛け式CDプレーヤーをデザインした人かな。