"GNU"や"Emacs"でおなじみのリチャード・ストールマンの本。序文にも書かれているがス
トールマンはプログラマであると同時に哲学者であるということがよくわかる。
この本を読めばGNUとは何か、"オープンソース"との違い、なぜソフトウェア特許は悪な
のかなどがわかると思う。ソフトウェア特許とかオープンソースとかの話は最近結構話題
になったりしててGNUの考えに否定的だったりする意見も結構目にするけど、批判する前
には少なくともこの本は読んでおくべきだと思う。またソフトウェアの開発に関わる人は
是非読んでみることをおすすめする。この本の内容はGNU Free Documentation License
のためおそらくすべてWeb上でも読むことができると思う(未調査)。
自分はGNUの考えが大好きでできる限りフリーソフトウェアを使うように心がけているん
だけど、メインで使うOSがMac OS Xであったり(MacOS Xの核となる部分はDarwinといって
オープンソースではあるけど)、会社ではフリーソフトウェアでないソフトウェアを開発し
ているへたれプログラマ。GNUだけを貫き通した生活は自分にはまだできそうにない。。。
そういった意味でもストールマンはすごいです。
ちなみに"フリーウェア"と"フリーソフトウェア"は違う。フリーウェアのフリーは"無料"っ
て意味だけど、フリーソフトウェアのフリーは"自由"って意味。ストールマンはフリーソ
フトウェアのフリーはフリービアのフリーではなくフリーディスカッションのフリーだみ
たいなことを言っている。これは名称が悪いような気がしないでもないけど。
非常に多くの本が紹介されている。読みたい本がめちゃくちゃ増えた。"ttbooks.com : 立
花隆の世界" に立花隆の蔵書が紹介されているようだ。この本で紹介された本もおそらく
すべて載っているのだろう。"『「捨てる!」技術』を一刀両断する"の章は『「捨てる!」
技術』の著者がかわいそうになるほどぼろくそに批判している。だから面白いんだけど。
そして自分も立花隆と同意見。
読書術に関しては以前少し紹介していたようだ。